はじめに
2026年5月13日にWindows 11向けの重要な更新プログラム「KB5089549」が配信されました。この更新には、120件以上のセキュリティ脆弱性の修正やパフォーマンスの改善が含まれており、多くのユーザーにとって重要なものです。しかし、一部の環境ではスタートメニューの表示がおかしくなったり、BitLocker(ビットロッカー:パソコン内のデータを暗号化する機能)の回復キーの入力を求められるなどの不具合報告もあります。
この記事では、どのような症状が起きているのか、原因は何か、そして自分でできる対処法を具体的にわかりやすく説明します。シニアの方でも安心して操作できるよう、画面の遷移や操作手順を詳しく解説しています。
症状・起きていること
- スタートメニューの不具合
更新後、インストールしたはずのアプリがスタートメニューに表示されなかったり、アンインストールしたアプリが消えずに残ることがあります。特にスタートメニュー内にフォルダを作成している場合に起こりやすいです。
- BitLocker回復キーの入力を求められる
BitLockerが有効なパソコンで、特定のグループポリシーが設定されている場合、更新後の再起動時に回復キーの入力画面が表示されることがあります。ただし、これは一度だけで、設定が変わらなければ次回以降は表示されません。
- ネットワークプリンターが使えなくなることがある
一部の環境では、共有プリンターに接続する際にエラーコード「0x00000709」が出て印刷できなくなる現象が報告されています。
原因として考えられること
- スタートメニューの不具合は、Windows 11の新しいスタートメニューの動作と、特定のアプリ登録処理の相性によるものと考えられています。複数の報告で共通しているため、更新プログラムの仕様変更が影響しています。
- BitLockerの回復キー要求は、グループポリシーで「ネイティブUEFIファームウェア構成のTPMプラットフォーム検証プロファイル」にPCR7が含まれている設定がある場合に発生します。これはセキュリティ証明書の更新に伴う仕様変更によるものです。
- ネットワークプリンターの問題は、更新プログラムによるプリンター共有設定の一部変更が原因とされています。
事前の確認チェックリスト
まずは以下を確認してみましょう。1分程度で試せます。
- □ パソコンを再起動したか
- □ Wi-Fiを一旦切ってモバイル通信や有線LANで試したか
- □ 「スタート」ボタンを右クリックして「タスクマネージャー」を開いたか
- □ BitLocker回復キーを手元に用意しているか(MicrosoftアカウントやUSBに保存済みか)
- □ Windowsのバージョンを確認したか(「Windowsキー」+「R」で「winver」と入力し、Enter)
自分でできる対処法
タスクマネージャーからスタートメニューを再起動する
- 「スタート」ボタンを右クリックし、「タスクマネージャー」を選択します。
- 「プロセス」タブで「StartMenuExperienceHost.exe」を探します。
- 選択して右下の「タスクの終了」をクリックします。
- これでスタートメニューが再起動し、アプリ表示が正常に戻ることがあります。
所要時間:2〜3分 注意点:作業中に他のアプリを閉じる必要はありません。
エクスプローラーを再起動する
- タスクマネージャーの「プロセス」タブに戻ります。
- 「Windowsエクスプローラー(explorer.exe)」を探して選択します。
- 「再起動」ボタンをクリックすると、デスクトップやタスクバーもリフレッシュされます。
所要時間:2分程度
BitLocker回復キーの準備と入力
- BitLocker回復キーは、MicrosoftアカウントのウェブサイトやUSBメモリに保存していることが多いです。
- 再起動時に回復キーの入力画面が出たら、保存したキーを入力してください。
- キーがわからない場合は、別のパソコンやスマートフォンで「Microsoft BitLocker 回復キー」と検索し、Microsoftアカウントにログインして確認できます。
所要時間:5分程度 注意点:キーを間違えるとロック解除できませんので、正確に入力してください。
- 「Windowsキー」+「R」を押して「gpedit.msc」と入力し、Enterでグループポリシーエディターを開きます。
- 「コンピューターの構成」→「管理用テンプレート」→「Windowsコンポーネント」→「BitLockerドライブ暗号化」→「オペレーティングシステムのドライブ」へ進みます。
- 「ネイティブUEFIファームウェア構成のTPMプラットフォーム検証プロファイルを構成する」をダブルクリックし、「未構成」に設定します。
- コマンドプロンプト(管理者権限)を開き、「gpupdate /force」と入力して実行します。
- BitLockerを一時停止するなら「manage-bde -protectors -disable C:」を、再開する場合は「manage-bde -protectors -enable C:」を実行します。
所要時間:10分程度 注意点:この操作はパソコンの管理者権限が必要で、誤操作はシステムに影響を与えることがあります。自信がない場合は専門家に相談してください。
更新プログラムのアンインストール
- 「スタート」→「設定」(歯車アイコン)→「Windows Update」→「更新の履歴」→「更新プログラムをアンインストールする」を開きます。
- リストから「KB5089549」を探し、選択して「アンインストール」をクリックします。
- 指示に従い再起動します。
所要時間:10〜15分 注意点:アンインストール後は、設定で更新を一時停止しないと自動で再インストールされることがあります。
やってはいけないこと
- 怪しいサポート番号に電話しない
不具合時に突然表示される電話番号は詐欺の可能性があります。公式サポートはMicrosoftの公式サイトから確認してください。
- 初期化(リセット)をすぐに行わない
問題の原因が更新プログラムであっても、初期化は最終手段です。データが消失する恐れがあるため、まずは上記の対処法を試しましょう。
- ドライブレターを間違えてFAT32フォーマットしない
2026年5月更新でFAT32の容量制限が緩和されましたが、フォーマット時に誤ったドライブを指定すると重要なデータが消えます。
周辺で困りやすいこと
BitLocker回復キーの確認方法
- Microsoftアカウントにログインし、「デバイス」>「BitLocker回復キー」から確認可能です。
- USBや紙に保存している場合は、そちらも探してください。
更新後に不具合が出た場合の問い合わせ先
- Microsoft公式サポート(https://support.microsoft.com/)にアクセスし、チャットや電話サポートを利用できます。
- Windowsの「ヘルプ」アプリからも問い合わせが可能です。
バックアップの取り方
- 更新前に大切な写真や書類を外付けHDDやUSBメモリにコピーしておくことをおすすめします。
- Windows標準の「バックアップと復元」機能も活用可能です。
よくある質問
- 更新プログラムKB5089549は必ず入れたほうがいいですか?
はい。120件以上の脆弱性修正が含まれており、セキュリティ面で重要です。ただし、仕事で使うPCは数日様子を見てからの適用も検討してください。
- BitLocker回復キーがわかりません。どうすればいいですか?
Microsoftアカウントで回復キーを確認できます。見つからない場合は、サポートに相談してください。
- スタートメニューの不具合はすぐ直りますか?
タスクマネージャーからスタートメニューやエクスプローラーを再起動すると、多くの場合はすぐ改善します。 ---
まとめ
2026年5月配信のWindows 11更新プログラム「KB5089549」は、セキュリティ強化やパフォーマンス改善を含む重要な更新ですが、一部でスタートメニューの表示不良やBitLockerの回復キー要求が報告されています。まずはパソコンの再起動やタスクマネージャーからの再起動など簡単な方法を試し、問題が続く場合は回復キーの準備やグループポリシーの確認、最終手段として更新のアンインストールを検討しましょう。安全に使い続けるために、更新前のバックアップとMicrosoft公式サポートの活用も忘れずに行ってください。





